第12回瀬戸内・松山国際写真俳句コンテスト
なぜ松山?
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俳句の聖地・正岡子規ゆかりの「松山市」で新たな文化が開花する。

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瀬戸内・松山で開催するにあたって

写真俳句の遠祖は自作の句と画を合体(ジョイント)した蕪村といってよい。
今日、携帯電話が普及して誰でも常にカメラを携行している。句材、句境をカメラにおさめて起句すれば凡写凡句でも一体となって立ち上がる。一種の窯変(化学変化)である。そして速やかに上達する。写真に季語、季感を語らせてもよい。恋人同士の間で、写真を付けた“相聞句”を交わせば、恋文が文章を驚異的に上達させるように、新たな句界が展開する。
室町に発し、江戸期の隆盛、混乱を経た伝統文芸俳諧を今日の俳句につなげた俳句革新の祖、正岡子規の生地・松山は、俳句の聖地でもある。この地における写真俳句は、子規が重んじた蕪村を超える名句秀句を簇生(そうせい)させ、松山を世界に向けての新たな表現文化の発信地とするであろう。

作家・写真俳句提唱者 森村誠一